扇子平山城
別  名 扇子平城・扇平城
所 在 地 山梨県韮崎市旭町上条中割
築城年代 戦国時代
築 城 者 甘利昌忠
区  分 山城(標高645m:比高250m)
遺  構 郭・土塁・堀切
史跡指定  
現  状 山林

訪問適期 10 11 12
                       
 
JR中央本線「韮崎」より市バス「社会福祉村」行で「小曽根」下車 登山口へ徒歩20分
登山口から山頂まで徒歩30分
駐車場:なし トイレ:なし
扇子平山城は戦国時代に武田氏の家臣甘利昌忠によって築かれた山城です。
天正壬午の乱で徳川勢によって使用された可能性もあるようです。
 
近くには甘利氏館跡の大輪寺があり、道路沿いに扇子平山城の案内板があります。
一人で行くには心細くなるような場所ですが、この日は仲間3人で訪れました。
最初は烽火台程度の城と思っていたのですが、
来て見てびっくりで結構しっかりとした城であることに驚きました。
暮れも押し詰まった寒い一日でしたが、城の遺構は熱かったです。
 
では、扇子平山城を歩いてみましょう!
 
登山道 斜面 烽火台
獣対策用の電気柵を越えて沢沿いの道を進み、適当なところで直登しました。
実際はもっと楽なルートがあるようです。尾根上まで着けばそれほど苦労はありません。
少し歩いて行くと烽火台へ着きます。
 
細尾根 熊かな? 熊剥ぎかな?
烽火台から細い尾根を進みます。
道中にはいろんなものがありました。山梨県は熊が多数棲息しています。
ツキノワグマは絶滅寸前と学者や愛護団体は唱えますが、実際の棲息数は統計より多いとのことです。
 
堀切 三の郭 三の郭の土塁
堀切が現れました。未知の山城歩きの場合、堀切を見つけるとホッとします。
ここが城であることを教えてくれる道しるべです。
堀切を越えると三の郭跡。微妙に段差がついています。
 
二の郭 帯郭 堀切
続いて登場するのは二の郭です。削平はやや大ざっぱな印象を受けます。
帯郭もよく残っています。人里離れた無名の山城ですが、こうして案内板があるととても助かります。
堀切を登れば主郭となります。
 
主郭 城址碑 土塁
いよいよ主郭へ突入です。土塁が取り巻いているのがわかりますかな。
立派な城址碑まであってビックリしました。韮崎市教育委員会、気合入ってます。
 
土塁 堀切 堀切
土塁の高さはそれほどでもないですが、こうしてきちんと残っていることが驚きです。
人の手が入らなくなった山城だからこそ、ここまで遺構が保存できたのでしょう。
主郭背後の堀切です。かなり深いです。この先も細長い削平地が続きますが、僕はここで完了としました。
 
扇子平山城は無名の山城であり、僕もその存在を知ったのはかなり最近のことです。
城郭関連の本やインターネットでもあまり紹介されていない山城です。場所がわかりづらいのもその要因でしょうね。
JR韮崎駅からバスを利用することになりますが、本数の少なさを考えたら車で訪れるのが吉です。
電気柵の手前に車を停めるスペースがあるので問題ないと思います。
最初は期待しておらず、さっさと見て次の白山城へ急ごうなんて思っていたのですが、
予想以上の遺構の良さにかなり感動したことを覚えています。
 
周辺情報
周辺はまったく何もないです。韮崎あたりで食料は用意しておかないとエラいことになります。
あと、このあたりは熊が間違いなく徘徊しています。単独で訪れるのは怖いなぁと思います。
2月ぐらいならさすがにヤツらも冬眠してるでしょうから、時期と人数を考慮して訪れてください。