岩殿山城
別  名 岩殿城
所 在 地 山梨県大月市賑岡町岩殿
築城年代 戦国時代
築 城 者 小山田信有
区  分 山城(標高634m:比高250m)
遺  構 郭・土塁・堀切・竪堀
史跡指定 山梨県指定史跡
現  状 山林

訪問適期 10 11 12
                       
 
JR中央本線・富士急行「大月」下車 登山口まで徒歩20分
登山口から山頂まで徒歩40分
駐車場:あり トイレ:山麓にあり
岩殿山城は戦国時代に築かれた山城です。
甲斐国の郡内地方領主を治めた小山田氏によって築かれたとされています。
小山田信茂は武田勝頼を岩殿山城へ招き、土壇場で裏切りました。
豊臣秀吉の家臣浅野幸長の時代に岩殿山城は廃城となりました。
 
見たとたんに登る気が失せる山容です。実際に途中で諦めたことがあります。
山道自体は整備されて困難はないのですが、
単調だし距離はあるしで飽きてきます。
途中で休憩したり景色を楽しみながらゆっくりと登りましょう。
天然の要害に頼った山城なので遺構はそれほどでもないですが、
山頂からの眺めは良いし、何より達成感が得られる山城です。
 
では、岩殿山城へ登ってみましょう!
 
ふれあいの館 揚城戸 揚城戸
大月駅から桂川を越えて坂を上る途中に登山道入口があります。ここから中腹にあるふれあいの館まででもかなり疲れます。
ここからの山道が大変です。つづら折れで勾配はそれほどきつくないですが、とにかく長い、
覆いかぶさってくるような鏡岩の威容に圧倒されます。そして巨岩を加工した揚城戸。ここまで来ればあと少しです。
 
番所跡 西物見台 馬屋跡
揚城戸を過ぎると番所跡。門番の詰所でしょうか。
西物見台は巨岩があったそうですが、崩落の危険があるために発破で吹っ飛ばしたそうです。
尾根上の馬屋跡。こんな急峻な山に登らされる馬は可哀相だと思います。
 
馬場跡 南物見台 物見台からの眺望
馬場というか単なる通路か帯郭ですね。
ここに登った乃木大将の碑があります。ここからの景色は格別であります。疲れも吹き飛ぶ爽快感です。
 
兵舎跡 井戸 井戸
南物見台の裏手には兵舎跡があります。小屋掛けしても寒そうです。
少し下りた場所にあるのが井戸。2つあります。どちらも清冽な水を湛えています。山城にとって井戸は命です。
 
帯郭 蔵屋敷跡 烽火台
帯郭を経て主郭へ向かう途中に蔵屋敷跡があります。食糧や弾薬を貯蔵したのでしょうか。
主郭に入るとすぐに烽火台跡があります。ここから武田氏へ烽火によって通信していました。
面白いもので今もここにはテレビのアンテナが無数に立っています。昔も今も役割が同じなのが面白い。
 
主郭 堀切 堀切
登ってきた苦労とは裏腹に尾根上の遺構は呆気ないものです。特に主郭は何もないです。
そこから先に堀切が2つあります。足場が悪いので無理して見ることもないですが、山城へ来たらやっぱり見たくなります。
ただ、撮影時には注意が必要です。フレームに収めようと後ずさりすると真っ逆さま・・なんて事になりかねません。
 
JR中央線の大月駅から徒歩10分ほどで岩殿山登山道の入口へと着きます。
ここからざっと40分近い登りとなります。手すりが設置されているので安全ですが、きつい登りです。
日差しを遮る木陰がないので秋でも案外と汗をかきます。水分はきちんと携帯しておきましょう。
平日でもハイカーが多いので山城探訪に有りがちな孤独感はないのが嬉しいです。
尾根上の遺構は特筆すべきものではありませんが、眺望に優れ歴史のある山なので満足感は大きいです。
 
周辺情報
大月駅は特急も停車するので駅弁も売っているし立ち食い蕎麦屋もあります。
飲食店もちらほらあり、コンビニもあるので飲食物は現地調達可能です。
ここから甲府方面へ足を延ばしても良いし、富士吉田方面へ出かけるのも良いですね。